かつての林業と言えば、伐期が来た木を1本残らず切ってしまう「皆伐(かいばつ)」という形を取っていて、その後は自然に任せてまた森林になるまで待つ、といった「皆伐天然更新」の形が良く取られていました。

しかしこの方式では、雨水の浸食などへの抵抗力が弱まって土砂崩れなどの災害が起こりやすくなってしまう問題が付いて回り、一時は大きな社会問題となっていました。

本宮木材では先人たちが木を植えて私たちに残してくれたように、伐採した後は植樹を行っての再造林を徹底しており、切りっぱなしで終わらない「循環型林業」を推進しています。

切った後の木材の内、木材として使用できないいわゆる「未利用材」についてはチップや薪材として処理し、1本の丸太を無駄なく利用することで環境負荷の低減を目指しています。

①植える

まっさらになった山の斜面を整えた(=地拵え)後に1本1本、丁寧に苗木を植えていきます。

苗木の頃は鹿の食害に遭いやすく、管理が難しい時期です。

かつては1haあたり2500本を植えて、最終的に600~800本になるように間伐を行っていましたが、近年では1600を植えて間伐回数を減らす方法が主流となっています。

②育てる

苗木が小さい頃は周囲の草などに覆われ、生育が悪くなるケースがあります。

そのため樹齢6年(1.3m程度)を目安に毎年下刈りを行い、丁寧に気を育てていきます。

その後も何度か間伐を行い、最終的に樹齢50~60年の伐期を迎えるまで育て上げます。

③切る

規格から外れるほど大きな木になると製材に支障をきたすため、伐期を迎えた木はできるだけ切っていかなくてはなりません。

時には作業道を付けてハーベスタなどの重機による伐採を行ったり、重機が入れない傾斜地は昔ながらの人力の手によるチェンソー伐倒を行うこともあります。

こうして伐り倒した木を搬出し、製材所に持ち込みます。

④製材する

山から伐り出した丸太を規格のサイズに切り、製材を行っていきます。

形の良いものは全自動でほぼ製品の形まで製材されていく自動化ラインも導入し、作業効率が大幅に向上しています。

規格から外れた特殊な形の丸太は、経験豊富な職人が目で見て適切に木取りを行い、貴重な森林資源を余すことなく活用できるよう気を付けています。

⑤梱包する

⑤未利用材の加工

木は自然が作るものなので、まったく同じ形のものは二つとありません。そのため、曲がりが大きかったり、一部分だけが太くなったり、大きな割れがあったりと、色々な問題があって活用できない「未利用材」が出てきます。

本宮木材ではそれらの未利用材も活用できるよう、チップにする機械や薪材として利用できる機械を導入しており、一片の木片も無駄にせず活用する気持ちで向き合っています。

一貫生産へのこだわり

鉄道の枕木を作る会社からスタートした本宮木材ですが、現在ではご覧のように育林から伐採、製材をして販売まで、一貫生産できる体制づくりにこだわって参りました。

一貫生産だからできる品質の高い製品を、安定的に供給できるよう努めています。

「一年の計は穀を樹うるに如くはなし、十年の計は木を樹うるに如くはなし、終身の計は人を樹うるに如くはなし」

中国の古典にある文章ですが、まさにこの通り。

「一日楽しみたければ花を活けよ。
 一年楽しみたければ 花を植えよ。
 十年楽しみたければ 木を植えよ。
 そして百年楽しみたければ 人を育てよ。」

材としての木については50~60年かかるため、この中で言われている木は観賞用の物かなと思いますが、100年後を思えば人を育てる…つまりは次代に繋いでいくことが責務と考えます。

先代達から受け継がれた木を守り、そして自分たちも次代へ紡いで。
環境と共にある林業だからこそ、 自分たちの手で調和を得られる経営を目指しています。